2021.06.29
「なむあみだぶつ」
「なむみょーほーれんげきょう」
「なむはちまんだいぼさつ」
などのお経は、日本に生まれ育ったら、必ず耳にしたことがあるはずです。
「西遊記」に登場する三蔵法師が、インドの天竺(てんじく)で学んだ仏教を中国に伝えます。
そして、今から1千年以上前に、遣唐使として中国で学んだ最澄、空海たちが日本に持ち込んだ知識の中に、この「なむ」が含まれていたと考えられています。
漢字そのものには、意味はありません。
サンスクリット語(インド語)の
「なむ」
を無理矢理に漢字に当てはめたのが「南無」です。
「なむ」とは、
なにかに対して、尊敬を表す間投詞だそうです。
「なむ」+「〜」
で、「〜」に対して直接、尊敬していることを語りかけるニュアンスになるようです。
1千年以上もの昔の日本に、
はるばるインドから伝わった「なむ」。
現代の日本でも、日常的に耳にする言葉として、残っていることは、不思議な気がします。
実は、私たちがよく知っているインドのあいさつ【ナマステ】も「なむ」+「〜」という言葉なのだそうです。
【ナマステ】
は、「(なむ)+(すてー)」
日本語に訳すと、
「あなたに敬意を伝えます」
という意味になるそうです。