2021.10.12
医療法人社団ありせファミリー歯科ブログにようこそ。
院長の同前です。
今回は、歯科医院におけるBGMについてお話ししようと思います。
今から20年以上前のことになりますが、私が岡山大学歯学部に在籍していた際に、同じ岡山大学の文学部の三谷恵一教授による歯学部生向けの特別講義を受ける機会がありました。
その講義の主な内容は、三谷教授の提唱する「三谷式斬新的弛緩法」という、心理学を応用したリラックスの技術に関するもので、大変面白かった記憶があります。
その講義の中で、歯科医院のBGMについて、科学的に望ましいものを詳しく解説していただきました。
今でも、当院のBGMの選択にもずいぶん参考にさせて頂いています。
今回は、その三谷教授の講義の内容を、皆さまにもご紹介しようと思います。
歯科医院は、ほとんどの方にとっては恐怖と不安の対象です。
とくに、全くの新規で来院される方の中には、大変に緊張されている場合も珍しくありません。
そのため、BGMは、出来るだけ不安をやわらげてリラックスできるようなものが望ましいと考えられます。
また、言語中枢のある左脳を刺激すると、緊張感を高める場合があるので、可能なら、歌詞のない音楽が望ましいとされています。
そのため、歯科医院で流れるBGMの条件として、
①スローテンポ、安静時の心拍数と同じくらいの速さか、それよりもやや遅めくらいのスピードの曲
②どこかで聞いたことのあるような曲
③歌詞のない楽器だけの曲。歌詞が聞き取れなかったり、歌詞の意味が全く理解できない場合は大丈夫です。
④心地の良いハーモニーで構成される曲。
⑤スタッフが一日中、繰り返し聞いても飽きがこない曲
などの条件を満たすものを探さなくては行けません。
クラシック音楽なら良さそうですが、クラシック音楽にも運動会で流れるようなテンポが早い曲もあり、なんでも良い訳ではありません。
ありせファミリー歯科では、いろいろと試行錯誤した結果、現在ではモーツァルトの曲を採用しています。