2020.07.10
先日、たまたまボーっと眺めていたテレビで
映画「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」が流れていました。
利口でも器用でも無い、バカとしか言いようのない寅さんが周りの人から大切に思われながら、そして寅さんも周りの人の幸せを願いながら、それでも結局空回りしながら物語が進み、そのまま最後まで見てしまいました。
それからというもの、毎日ずっと寅さんのことを考えていると言っても良いくらい、寅さんのことが頭から離れません。
「男はつらいよ」大変有名なタイトルですから、名前やだいたいのあらすじは私も知っていましたが、まともに一作品を見たことは今まで一度もありませんでした。
たまたま眺めていたら、その日はなぜかセリフのひとつひとつが自分の歩んできた人生へのはげましやなぐさめに聞こえてきて、いつの間にか最後まで真剣に見てしまいました。
「何がそんなにおもしろいのか」
面白いからこそ、50作も続いていて日本中に多くのファンがいるわけですが、
私もつい最近まで寅さんの面白さが理解できませんでした。
40代も半ばを迎えて、やっと、その面白さが分かる年齢になったのかもしれません。
私が見たのはスマホで調べたところ、第13作目でした。
今から50作も見る自信はありませんが、とりあえず寅さんのことをもっと良く知りたくて、レンタル店で、1作目と2作目をかりて見ました。
おそらく、これほどの長期シリーズになると日本中の誰も想像すらしていなかった時点での、
第1作目と第2作目です。
第1作目は、さくらとヒロシの結婚が描かれています。特に印象に残ったのは、さくらのお見合いの場面で、寅さんが自分の生い立ちや父親からどう育てられたかを酔っ払って話す場面です。
本当に可哀想なのは、お見合いをダメにされるさくらなのですが、寅さんの口から語られる内容は、寅さんに同情するしかないような壮絶なものです。寅さんは、さくらのお見合い相手になぜ自分がバカなのかを面白おかしく話そうとして、この話をしたのですが、悲惨すぎてとても笑えません。
このシーンは、寅さんを理解する上でどうしても必要なエピソードになっていました。
また、このシーンは主題歌の歌詞とリンクしています。
日本人の耳にタコを作ったと言ってもいいくらいに有名な歌詞「俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ わかっちゃいるんだ。 妹よ」
その後はこう続きます。
「いつかお前が喜ぶような えらい兄貴に
なりたくて」
「奮闘努力の甲斐もなく 今日も涙の日が落ちる」
また、第2作目は、35才の寅さんが今まで会ったことの無い本当のお母さんに会いに行く話です。
物語中盤で、衝撃の初対面の場面、そして物語終盤に目を疑うラストシーン。
最後のシーンは何度も巻き戻して見直しました。
もし劇場で見ていたら、ラストシーンを見たくて何度も繰り返し観に行ったかもしれません。
明日のテレビでは、15作目が放映予定です。
スマホで調べたところ、15作目のマドンナのリリーは11作に続いて第2回目の登場で、47作目位には寅さんと結婚するかも知れないくらいの大事なキャラクターらしいです。
そのため、15作目を見る前に、リリー初登場の11作目を見ておきたくて、こちらもすでにレンタルしました。
今日の仕事が終わったら見るつもりです。