2021.05.07
日本にも石器時代はありました。
今から4万年前には本州島には、人間が住んでいた形跡が見つかっています。
今回は、石器時代の日本での人間の生活を想像してみます。
当時は、氷河期で、今よりずいぶん寒かったということが分かっています。
また、大型哺乳類であるナウマンゾウが生息していましたが、氷河期の終わりころには、絶滅していたと考えられています。
「ナウマンゾウ」という名前が、外国っぽいですが、日本に来た「ナウマン博士」が発見した新種のゾウだから、この名前になったそうです。
「日本象」と言っても良いくらいの象です。
旧石器時代の日本人たちは、実際にはどんな生活をしていたのでしょうか。
手当たり次第に、ゾウを倒して捕食していたとは思えません。
なぜなら、日本では、氷河期という、食糧の入手が困難と思われる時代に、
人間とゾウが約2万年も共存しました。
石器時代の人間たちは、かなりの広い範囲にわたって、
ナウマンゾウの群れとその個体数を把握していたのではないかと、私は推測しています。
わざわざ、攻撃して命を奪うのではなくて、寿命や事故、病気などで命を落としたゾウを手に入れた方が効率的です。
狩猟民族というよりは、本州島全体を牧場として、畜産民族といえるような生活をしていたのではないかと私は想像しています。
ちなみに、日本語では、「はじめ」の事を「ハナ」、「終わり」の事を「シリ」といいますが、
これは、ゾウを大切な生き物として生活していた時代の名残りなのかも知れません。