2021.08.19
今回は、日本の旧石器時代の話題です。
日本列島には、旧石器時代において、2度の大規模な人類集団の流入があったと考えられています。
初めての人類の登場は、3万5千年前、ユーラシア大陸と日本が海で隔たれていた時代です。
船でしか、日本には辿り着けないはずで、遺跡からは実際に船を作るための道具と考えられる「局部磨製石斧」が見つかっています。
北海道や琉球地方の遺跡は乏しく、関東地方に最も多くの遺跡が見つかっています。
比較的、温暖な気候の時代で、日本中でナウマンゾウなどの大型哺乳類が生息していました。
当時の人類も、これらの野生動物を食糧としていたと考えられています。
その1万年後の、今から2万5千年前、最終氷期最寒冷期と呼ばれる最も寒い時期が到来します。
海が凍りついて、日本とユーラシア大陸が陸続きになります。
この時期に、再び日本に大規模な人類の流入が認められています。
北海道や九州では、海が凍りついて、歩いて日本にたどり着くことができたと考えられています。
このように、旧石器時代には、2度の大規模な人類の日本への流入があったことが考古学的には解明されています。
①3万5千年前に、船により海を渡って、日本列島の中央部に主に居住した集団。
②2万5千年前に、凍りついた海を歩いて北海道と九州から、それぞれかやってきた集団。
そして、後期旧石器時代の日本の文化は、
①北の文化
②中央の文化
③南の文化
の3つに分けることができるそうです。
今回の記事の参考にしたのは、こちら【旧石器時代人の知恵】です。
大変面白い本です。