神戸市西区の医療法人 ありせファミリー歯科 院長ブログ
医療法人社団ありせファミリー歯科

2021.08.26

日本語考察【ちぎる(契る)】

日本語考察【ちぎる(契る)】

今回は、日本語【ちぎる】について考えてみます。

【ちぎる(契る)】とは、
「①素手で二つ以上に分断する」
という意味と、
「②約束すること、
(特に男女がお互いと人生を共に生きることを約束すること)」
という意味の、日本語では二つの意味があります。


この言葉が、どのようにして生まれたのかを考えてみたいと思います。



男女が将来を約束するときに、その昔、何かを「ちぎった」のだろうと、そこまでは想像できます。

それが何なのか。
何をちぎって、約束したことにしたのでしょう。





「ちぎる」ことのできるものを、想像してみます。


紙、葉っぱ、肉などがすぐに思いつきますが、どれも、日本語の中に「約束する」ようなニュアンスは感じられません。


かろうじて、紙は約束事のイメージに近い単語ですが、仮にちぎった場合には、約束を反故にするニュアンスに近いと思われます。




他にちぎれそうなもので、「約束」を暗示するようなものがないかと考えてみますと、
ありました。



「2人がからめた小指」
です。

日本語考察【ちぎる(契る)】

約束するときのおまじないである
【指切り】は、
①指をからめたあとに、
②切ることで効果が発動します。


「ちぎる」が男女の結婚を約束する意味をもつのは、
【からめた小指を切る】
指切りに由来するのではないかと思います。


もしそうだとしたら、もしかしたら、縄文時代や旧石器時代から、日本では、指切りをしていたのかも知れません。






ちなみに、今では世界中に指切りの習慣があるそうですが、
もともとは、ペリー来航をきっかけに、日本から世界に広まったと考えられているそうです。

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