神戸市西区の医療法人 ありせファミリー歯科 院長ブログ
医療法人社団ありせファミリー歯科

2019.10.21

ありせファミリー歯科の治療スタイルについて

ありせファミリー歯科の治療スタイルについて

今回はありせファミリー歯科の治療スタイルについてご紹介したいと思います。
可能な限り、通院回数を少なく、また治療費総額を少なくし、なおかつ再治療のリスクを可能な限り小さくするように心がけています。
まずは丁寧に確実に、それをクリアした上でスピーディに処置を行えるように心がけています。
具体的にどのような工夫をしているのかを、ほんのすこしですが以下にご紹介します。

ありせファミリー歯科の治療スタイルについて

保存修復
【小児学童期の小窩裂孔について】
乳歯に虫歯がほとんど無く、下顎大臼歯の裂孔に黒色の着色が見られるケースでは、自覚症状はまず見られませんし、実際にC2以上に進行することはまれです。
まずはエックス線診断で実質欠損のない事が確認できれば、経過観察の方が良い場合が多いように思います。
成長期は咬合力や側方運動が刻々と変化するため、下顎大臼歯の中心窩に人工物が入ると下顎位が不安定になるリスクが高まります。
実際に中高生の顎関節症の原因が下顎大臼歯の咬合面CRの側方干渉が原因のケースは多々見られます。
同じ理由で、シーラントも行うことはほとんどありません。

ありせファミリー歯科の治療スタイルについて

【補綴について】
6番に不安が無ければ、7番欠損で咀嚼障害が起こる事は非常にまれです。
7番補綴のために6番を延長ブリッジの支台にするのは、将来の6番欠損のリスクを高めることになるため、避けるべきだと考えています。
対合歯の挺出に関しては、上下顎関係のタイトな方(顔面高の低い方)は早期に起こりますが、それでも1〜3年に1ミリも無いように感じます。面長な方なら挺出歯が咬合に干渉するまでもっと年数があります。
抜歯後数ヶ月から数年は経過観察でも十分対応可能と考えています。
どうしても歯を入れたい希望の方はまずは残存歯の負担の少ない部分床義歯を使って頂きます。インプラントも適応かもしれませんが、費用対効果が低すぎるように感じます。

【下顎残存歯が両側犬歯のみで共に健全歯の場合】
治療法は、部分床義歯の選択肢のみで考えています。
上顎の咬合平面が揃っているならば、しっかりと噛める義歯を作るのは非常に容易に行えます。
この欠損に至る過程や今後の人生を考えた場合、3番を可能な限り手付かずで保存できれば、鉤歯として役に立ってくれるはずです。
しかも、ブリッジやインプラントに比べて治療回数と治療費が相当低く抑えられます。
下顎犬歯が挺出している場合は、抜髄後に歯冠カットしてCR、そのまま鉤歯にします。

【義歯設計について】
片側遊離端大臼歯2歯欠損なら、45にワイヤークラスプのレジン床片側処理が最も多い設計です。最も治療費の低い方法ですが、調整や修理、リベースも容易に行えます。
前歯部を含む場合は、将来の増歯の可能性があればレジン床に、無ければ鋳造バーでも可能と考えています。
普段から増歯に慣れていれば、15分から30分程度で処置できるようになります。特に不安のある歯を抜歯せずに残したいと希望される方は、突然前歯が抜けた時の対応が難しい場面もあるかもしれません。増歯可能なレジン床があれば即日で審美障害を解決できます。

【根管治療】
拡大号数は打診痛の引くまで、通常35号以上、90号位まで行います。場合によっては、必要に応じて最大130号まで行います。
それでも症状の引かない場合には、水酸化カルシウム貼薬後の症状で抜歯または保存の判断を行います。
もちろん、歯根の扁平度や湾曲度、厚みなどの条件によっては、最大拡大号数は55号位が限界な場合もあります。
側方加圧根管充填後、確認のエックス線診断で、治療の成否を判断します。
詳しくは改めて別の記事で、実際の治療についてもご紹介します。

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