神戸市西区の医療法人 ありせファミリー歯科 院長ブログ
医療法人社団ありせファミリー歯科

2023.02.17

【緊張時のパニックの予防法】

【緊張時のパニックの予防法】

医療法人社団ありせファミリー歯科ブログにようこそ。院長の同前です。




今回は、緊張時のパニックの予防法についてご説明しようと思います。







人間の体は固体ですが、
血液は液体です。
心臓の鼓動が早まることで、血液の流れが不必要に早くなり、体を構成する液体成分が不安定になります。
これが緊張時のパニックの正体です。

医学的には、自律神経の過剰な反応と考えられます。







【自律神経とは】
私たち人間は、体の働きのほとんどを「脳」でコントロールしています。
心の中で思い描いたり、考えたりすることで、自由に体を動かすことができます。


しかし、実は普段気がついていないだけで、私たちの体には、考えて動かせる部分と、考えずに勝手に動いている部分があります。






例えば、心臓は生まれてから今まで休むことなくずっと働き続けていますが、私たちは自分の意思で心臓を動かしたり止めたりすることは、できません。
また、汗をかいたり止めたりすることもできませんし、胃袋から胃液を出したり止めたりすることもできません。
しかし、心臓も汗も胃袋も、いつもきちんと必要な仕事をしてくれています。




この、私たちが頭で考えることなく、体が勝手に働いてくれる部分が存在し、それらをコントロールしてくれているのが、「自律神経」なのです。





「自律神経」には、「交感神経(こうかんしんけい)」と「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」の2つの系統があります。
片方が優勢になれば、もう片方が消極的になります。








イメージとしては、
「交感神経」は
体を急いで動かすスイッチをONにする機能です。

【緊張時のパニックの予防法】




身の危険を感じたときなどのいわゆる緊張状態には、私たちの体は食べ物を消化する働きをストップし、目がよく見え、耳が良く聞こえ、心臓の鼓動が速まり、手足に血液が流れ込んで素早く動けます。
危険からいち早く脱出する準備が整っている状態です。










それに対して、
「副交感神経」は
リラックスして、のんびりと時間を過ごすための機能です。

【緊張時のパニックの予防法】






動作もゆっくりとなり、汗もかきにくくなります。






自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスをとりながら、体をコントロールしています。
睡眠時には、どちらの働きも休眠状態になります。









自律神経と言っても、訓練次第では、ある程度、自分の意思でコントロールできるようになります。

優れた俳優さんなどは、自由に涙を出したり、汗を止めたりできると言われています。
これは極端な例ですが、私たちにも簡単にできることがあります。それは「呼吸」、それも【深呼吸】です。



自律神経の誤作動は、現代社会に生きるわたし達にとって、
①必要のない場面で
②交感神経が優勢になる
③そしてパニックになる
という問題が、最も頻度が高いようです。







【緊張時のパニックの予防法】

症状としては、
①心臓のドキドキ感
②光がまぶしい
③音がうるさい
④顔があつい
⑤汗がでる
⑥口の中が渇く
⑦息が苦しい
全て、交感神経が必要以上に優勢な時の状態です。


この中の①から⑦のうち、唯一、私たちがコントロールできるのは、「⑦息が苦しい」なのです。


実は、「息をコントロールする」というのは、「息を吸う」ことではありません。何も考えなくても、体は勝手に息を吸い込もうとします。








「息をコントロールする」というのは、全ての息を吐き出したあと、「息を一瞬止める」ことなのです。
大切なのは、息を止めるタイミングで、それは息を全て吐き出した瞬間です。






まず、全ての息をいったん吐き出して、一瞬、息を止める。
その後、【鼻】からゆっくり、出来るだけゆっくり息を吸い込みます。
これ以上の空気を吸い込めないギリギリまで息を吸い込んだら、あとは吸い込んだ息をゆっくり吐き出します。
息を吐き出しながら、体の力を抜いていくイメージで、脱力していってください。










口から吸い込んだ息は外気温や湿度の調整が充分にできていないため、必要以上に高温、また低温のことがあり、湿度も不適切な可能性があります。
それに対して、鼻から吸い込んだ空気は、肺に達するまでに、微細なゴミを取り除き、適した温度と湿度に調整されます。
その際のスピードも、可能な限り、ゆっくりが望ましいです。








【緊張時のパニックの予防法】

ちなみに深呼吸において、息を吐き出すのも、鼻からが望ましいです。
パニック時は、緊張感が高まる時で、同時に口の中が渇きます。
口から息を吐くと、唾液が乾燥して、余計に口の中が乾いて、自律神経に良くない作用を及ぼすからです。
鼻から息を吐き出してください。 
その際に肩に入った力をゆっくり抜いていくイメージで脱力しながら、息を全て吐き出してください。








【まとめ】
パニックの予防
①緊張している自分をまず自覚する
②適度な緊張感は、むしろ好都合
そんな自分を楽しむくらいの余裕があっても良い
③過度な緊張を予防したいなら、呼吸を意識する
④まずはいったん胸の中の空気を全て吐き出します
⑤一瞬息を止める
⑥鼻からゆっくりゆっくり、息を吸い込んでいきます
⑦息がこれ以上吸い込めないギリギリまで吸い込んだら、また鼻からゆっくり息を吐き出します
⑧その際に、体の力、特に肩や首の力を抜くイメージで






以上、緊張時のパニックの予防法についてご紹介しました。




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