

2025.08.22

「クマに出会ったときに、死んだふりをすると良い」
今回は、なぜこのようなアドバイスが、広く知られているのかを、解説したいと思います。

まず、わたしたちが「死んだふり」をしたとして、クマは、わたしたちが本当に死んだと思うでしょうか。
実は、クマには、わたしたちが演技をしていることは、100%バレます。
いくら動物で、人間よりも知能が低いと言っても、クマはかなり賢い動物です。
人間が、死んだふりをしていることくらいは、すぐに見破ります。

じゃあ、なぜバレると初めからわかっていて、死んだふりをするのが効果があると考えられるのでしょうか。
じつは、死んだふりをするのは、【クマの習性】なのです。

ヒグマは、瀕死の重傷を負った際に、最後の一撃を繰り出すためのわずかな体力を温存して、死んだふりをする習性があるそうです。
(参考文献 クマにあったらどうするか——アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 ちくま文庫)
狩人が、ヒグマを仕留めたと思って、死体だと思って近づくと、実は死んだふりをしていて、思いがけない反撃に会うことがあるそうです。
その、クマの「死んだふり」と言う習性を逆に利用することで、最期の反撃を警戒させて、近づかないように警告する意味があったのではないか、と私は勝手に推理しています。

ただ、これは人間を食料と見なさないクマのみに通用する方法と考えられます。
やはり、ヒグマの出没する地域には、特別な事情がない限りは近づかない方が安心かも知れません。