

2025.12.03

〈霊獣 獏(ばく)の図〉
日本列島最古の現生人類である原始日本人は、およそ4万年前から日本列島に居住していました。そして、その時代には、日本列島にはナウマン象がたくさん生息していました、
もしも、この原始日本人が、現代日本人と同じように日本語を使っていたと仮定したとすると、「ナウマン象」がどんな名前で呼ばれていたのかを、想像してみましょう。
まず、日本語の動物命名の法則には、【鳴き声+子(コ)】というものがあります。
「ベー」と鳴くから「ベコ」
「ネー」と鳴くから「ネコ」
「ヒヨヒヨ」と鳴くから「ヒヨコ」
この法則から、「バオー」と鳴く象を命名する場合は、「バコ」の可能性が高いと言えるでしょう。
また、日本語には、象の鼻・耳を持つ霊獣として「獏(ばく)」という伝説上の生き物が存在します。(中国語では、漢字は同じですが「mo」と発音します。)
「獏(ばく)」と「バコ」は、非常に語感が似ています。
この「獏(ばく)」はアジア象と比較して、体が小さく、手足が短く、頭も小さく、まさにナウマン象の外見的特徴を示しているかのようです。
さらに、日本語に残された言葉「バクバク食べる」や、岡山弁「ぼっけぇ」(ものすごいの意味)などは、「獏(ばく)」との語感も似ていて、語意も近いものがあります。
これらを根拠とすれば、「獏(ばく)」とは、古代の“象”を指す言語残滓であるとする解釈も可能です。
従来の民俗学には「獏=ナウマン象」という学説は存在しませんが、この解釈だと、文化・言語・古生物学の全てが矛盾なく繋がります。
獏が悪い夢を食べてくれる能力があるのは、日本限定だそうです。もしかしたら、原始日本人は、ナウマン象と触れ合うことで、嫌なことを忘れて、楽しい気持ちになったのかもしれません。またその記憶が、獏の能力として、今に伝えられているのかもしれません。