

2026.04.20

医療法人社団ありせファミリー歯科ブログにようこそ。院長の同前です。
今回は、「接着ブリッジ」についてご説明します。
「接着ブリッジ」とは、一般的な普及型ブリッジに比較すると、【歯を削る量がやや少なくすむ】というメリットが強調されます。
しかし、残念ながら致命的な欠点も存在します。
それは、
【何の前触れもなく、ある日、ある瞬間に突然、治療したはずのブリッジが脱落する】
という欠点です。
そのために、審美性の要求度が低い臼歯部には適応される例があっても、前歯部での適応は、現実的には、ほとんど見られません。
【何の前触れもなく、ある日、ある瞬間に突然、治療したはずのブリッジが脱落する】
どういうことか、ご説明します。

壁に取り付けられた、エアコンを想像してください。
重量のあるエアコンを取り付けるためには、壁に穴を開けて、金具で頑丈に固定する必要があります。
一般的な普及型ブリッジは、この固定法に似ています。歯を削ることで、確実にブリッジが外れないように設計します。

これに比べて、壁に穴を開けるのが嫌だから、エアコンを接着剤だけで固定したい。
そんな要望を叶える治療法が、「接着ブリッジ」です。
この固定法だと、ある日、何の前触れもなく、突然、落下します。
通常のブリッジであれば、グラグラしたりする違和感が初めにあります。そして、その数ヶ月から数年後に脱落します。
脱落した場合でも、とりあえずの応急処置として、再利用できることがあります。
しかし、接着ブリッジは、本人の自覚症状が全くない状態で、突然脱落します。
そして、脱離した場合の再接着(再利用)が、困難な場合がほとんどです。
そのため、接着ブリッジの治療が完了していたとしても、ひとたび脱落すると、場合によっては、数週間は前歯がない状態で生活する必要があります。

当院、ありせファミリー歯科は、年中無休で診察していますが、日曜日や祝日などには、他院かかりつけの方の急患も受け入れることがあります。
その際に、前歯の接着ブリッジが、突然脱落した方の対応も行う機会がありますが、非常に難しいケースばかりです。
また、接着ブリッジは基本的には、自費治療になります。一歯欠損でも、30万円から60万円と、かなり高額になります。
保険適応になるタイプの接着ブリッジも存在し、この場合には、自己負担額は3万円程に収まります。しかし、正面から見ると、金属製のフレームが目立つ設計になります。保険適応の接着ブリッジは、基本的には、自然な見た目にはなりません。明らかな作りものとわかるメタル色の混ざった歯になります。

また、どうしても歯を削りたくなければ、インプラント治療や、義歯という選択肢もあります。
このブログの読者さまで、接着ブリッジを検討されている場合、最大の欠点として、「ある日突然脱落するリスク」を踏まえた上で決断されるのが望ましいと言えます。
臼歯部なら、脱離時の精神的損失がそれほど重大にはならないため、限定的に選択肢に入れても良いかも知れません。
しかし、臼歯部の接着ブリッジは、保険適応外となり、高額な治療費が必要になります。
当然、全ての接着ブリッジが必ず脱離するわけではありません。
しかし、全ての接着ブリッジは、普及型ブリッジに比較すると、ある日、何の前触れもなく、突然脱落するリスクは、はるかに高いと言えるでしょう。