神戸市西区の医療法人 ありせファミリー歯科 院長ブログ
医療法人社団ありせファミリー歯科

2023.07.05

【噛む力で歯が割れた場合の治療】

【噛む力で歯が割れた場合の治療】

今回は、「歯が割れた場合の治療」についてご説明します。
歯は、非常に硬いエナメル質で覆われており、簡単には割れない構造をしています。




しかし、非常に強い咬合力を有する方は、ご自分の噛む力が原因となり、歯が割れることがあります。






歯が割れた場合ですが、割れたときの「亀裂」の入り方で、治療方法が異なります。

【噛む力で歯が割れた場合の治療】






【①亀裂が入っているだけで、完全には割れていない場合】
日常生活に支障がなければ、すぐさま治療に取りかからずに、現実維持を目標とすることもあります。
舌触りが気になったり、噛み合わせの違和感などが有れば、噛み合わせを調整したり、レジン(プラスチックの一種)で簡単な修復を行います。

【噛む力で歯が割れた場合の治療】







【②完全に破折して、歯の一部がグラグラするが、日常生活に支障が無い場合】
ご本人さまが、特別な不便を感じていなければ、現状維持を目的として、①と同じ対応を行うことも可能です。
もしも、徹底的な治療をご希望される場合は、次に解説する③と同様の治療を行います。






【③完全に破折して、噛むたびに激しい痛みを感じる場合】
破折した部位(ぐらぐらする部分)を口腔内から除去し、残った歯がどのような状態かを調べます。
重要なのは、破折ラインの深さです。歯槽骨より浅い部分までの破折なら、抜かずに歯を残せる可能性は高いです。




歯槽骨よりも深く破折した場合には、残念ながら抜歯になる可能性があります。
歯茎がブヨブヨに腫れたり、腫れた歯茎を触ると汁が出る状態だと、歯槽骨よりも深く破折している可能性は高いかも知れません。








【噛む力で歯が割れた場合の治療】

近年では、できるだけ歯を抜かずに、また削らずに治療をご希望される方が増加しています。
治療に着手するか、定期的な歯科検診でチェックしながら様子を見るか。
どちらにするかは、通常は、ご本人さまのご希望を最大限に尊重します。






【噛む力で歯が割れた場合の治療】

例外的に、破折した歯が隣接する歯に悪い影響を及ぼす場合には、早めに治療着手するべきケースがあります。
そのため、自己判断はなされないよう、信頼できる歯科医院を受診し、相談される事が望ましいと考えられます。

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