2021.12.17
医療法人社団ありせファミリー歯科ブログにようこそ。
私はコーヒーをよく飲みます。
「コーヒーに甘いお砂糖を入れて飲むと、すごく美味しい」
という事実、私もよく存じ上げているのですが、
そんな甘いコーヒーを、毎日飲んでいると、【確実に】虫歯がたくさん出来てしまいます。
大人で虫歯が繰り返しできる方は、そのほとんどが、甘く、そして温かいコーヒーか紅茶を飲む習慣のある方です。
職業柄、そのことを良く知っているため、私も泣く泣く、コーヒーはいつもブラックで楽しんでいます。
しかし、あきらめてはいません。
香り高く気高い漆黒のコーヒーに、甘いお砂糖を溶かすことが出来なかったとしても、
コーヒーの横に、お茶菓子を添えて楽しむのであれば、
虫歯になるリスク(危険性)は、
ずいぶん少なくすることが可能です。
皆さまもご存知のように、
甘いお砂糖には、元気を取り戻すエネルギー源になる効果があります。
また、悲しみやさみしさをまぎらわせる効果があります。
しかし、虫歯菌が、歯を溶かすときに必要とする唯一のエネルギー源もまた、このお砂糖なのです。
それでは、コーヒー歴30年、歯医者歴20年の私が考えた虫歯になりにくいコーヒーの飲み方をご紹介します。
【①コーヒーはブラックで。】
やはり、淹れたての熱いコーヒーの香りを楽しみつつ、少しずつ冷ましながらゆっくり飲むのが、正しいコーヒーの飲み方です。
コーヒーに直接お砂糖を溶かすのは、虫歯になりやすくなるので、虫歯予防のために我慢です。
【②お茶菓子は甘いもの】
コーヒーの香りを打ち消すようなおしょうゆベースのおせんべいやお団子は、控えた方がいいでしょう。
コーヒーはブラックで。
しかし、コーヒーにお砂糖を直接溶かさなくても、お砂糖を使った甘いお菓子を添えれば、コーヒータイムはさらに楽しめます。
生クリームたっぷりのケーキや、シュークリームなど、
お砂糖を使った甘いお菓子が、
苦いコーヒーに良く合います。
【③コーヒーとお菓子は交互に口に運ぶ】
苦いコーヒーを口の中で味わった後、甘いお菓子を少しずつ口に含む。
甘いお菓子を飲み込んだ後は、口の中の虫歯菌が目を覚ます前に、
また新たに苦いコーヒーを甘さを洗い流すように飲む。
これを繰り返します。
【④最後の一口はコーヒーで終わる】
当然、最後の一口はコーヒーで終わります。
それは、飲み終えた後もコーヒーの香りの余韻を楽しむためであり、また虫歯の原因になる甘いお菓子を洗い流すためでもあります。
以上が私の考えた虫歯になりにくいコーヒータイムの楽しみ方です。
これは、「私が考えた」と言いましたが、実はずっと昔から日本で行われている習慣だということにお気づきの方がいるかも知れません。
そうです。
茶道、茶の湯の世界がまさにこの方法を確立しています。
苦い抹茶を、甘いお茶菓子で楽しむ。
実は、この茶道の手法は、虫歯予防の観点から言えば、理想的です。
私が考えたと思ったコーヒーの飲み方は、実は日本文化の中で、茶道として400年以上前から行われていた習慣だったようです。