神戸市西区の医療法人 ありせファミリー歯科 院長ブログ
医療法人社団ありせファミリー歯科

2021.12.24

患者さまに寄り添う

患者さまに寄り添う

医療法人社団ありせファミリー歯科ブログにようこそ。
院長の同前です。



今回のタイトルは、【患者さまに寄り添う】です。




「患者さまに寄り添う歯科医」
「患者さま思いの歯科医」
「愛情あふれる歯科医」
そんな歯科医になりたいです。

岡山大学歯学部6年生のころ、臨床実習の際に、指導医の窪木拓男先生にそう言ったことがありました。






「愛情」や「思いやり」と言う言葉では、お前が何を言いたいのか、正確には伝わらない。
お前の考えていることは、「カウンセリングの手法」と、「2軸診断」だろう。

窪木先生は、そう言われました。









それ以来、私が診察する上で、
もっとも大切に考えている手法の一つである、【カウンセリングの手法】と、【2軸診断】について、
皆様にご紹介致します。



従来の歯科の診察における順序は、以下の通りです。
①問診
(患者さまの話を良く聞く)
②診査
(お口の中などを詳しくしらべる)
③検査
(エックス線写真撮影、歯周病検査)
④診断
(病名を決定、治療計画作成まで)






【患者さまに寄り添う歯科医】
【患者さま思いの歯科医】
【愛情あふれる歯科医】
になるためには、上記の診療手順に加えて、
「カウンセリングの手法」
そして
「2軸診断」
の考え方をプラスする必要があります。





【カウンセリングの手法】
問診時

相手と同じ目線の高さに合わせて
できれば正面を向き合って、
「何に困っているのか」を話してもらう。
その際、歯科医師はあいづちを打つ程度の返答をするのに止める。
一連の話の中にもしも医学的に間違いがあっても、途中で話をさえぎったり、訂正したりしない。


患者さまの話は、時にまとまりがなかったりとりとめがなかったりすることもよくあり、
脱線したり、同じことを何度も話される場合もあります。
もし、同じ話が何度も繰り返された場合、一度、歯科医師の方からこれまでの話を要約して、患者さまに提示します。


患者さまの話を要約していく際に気をつけることは、問題点をピックアップして、問題を分類し、重要度に優先順位をつけることです。



これが「カウンセリングの手法」です。
これに合わせて、「2軸診断」の概念を用います。


【2軸診断】
患者さまが訴えた問題点を次の3種類に分類します。
①physical(肉体的問題点)
②phycological(心理的問題)
③social(社会的問題点)

それぞれの分類の中でも優先順位をつけます。

このうち、
①の「肉体的問題点」が第1軸で、
②の「心理的問題点」と、③の「社会的問題点」の2つが第2軸となります。

歯科医師が、人の病気を治そうとするとき、肉体的な問題点だけをみて治療計画を立てるのは不十分である。
心理的問題点や、社会的問題点も踏まえた上で、その人の性格、そして生活や社会背景にも配慮のおよぶ治療計画こそ、大切である。




それを、わかりやすく2軸の概念で歯科学生や、歯科医師に理解させるための教育手法です。



大学で教わったことの中でも、特に感銘を受けた概念と手法です。




【患者さまに寄り添う歯科医】
【患者さま思いの歯科医】
【愛情あふれる歯科医】
とは、身体や病気はもちろん、その人の心や社会生活まで考えをめぐらせ、
その上で、最良の治療計画をたて、全力を尽くす歯科医のことを意味する
私はそう認識しています。


そのためには、医学的な知識を深めることも大切ですが、
「カウンセリングの手法」と「2軸診断」の考え方を常に意識する必要があります。























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