2022.07.15
医療法人社団ありせファミリー歯科ブログにようこそ。
院長の同前です。
今回は、日本史の謎、「ひな人形」について推理します。
おひなさまは、「おひめ様」ではなくて、「おひな様」と呼ばれます。
決して、間違われることはありません。
また、「ひな」と呼びすてにされることも、決してありません。
必ず「おひなさま」という、日本語の中では、最大級の敬称で呼ばれます。
それは、「本物のお姫様」を守るために、身代わりとなって災いを受けるのが「おひな様」だからです。
おひな様の横には、お内裏さまがいますが、完全に脇役です。
この、「おひなさま」の正体について、今回のブログで推理していきます。
【ひな】とは、うまれたてのまだ不完全な状態を意味します。
鳥の生まれたての状態を「ひな」と呼びます。
「ひな人形」の「ひな」には、まだ完全ではないもの、生まれたてのもの、という意味があります。
現代でのひな祭り、ひな人形は、子ども、特に女の子の幸せを願うイベントです。
ここで注目したいポイントがあります。
【守護する対象は、女の子のみ】
【雛人形は、その女の子を守るために、災いを身代わりになって受ける 】
【主役はおひなさま】
お内裏さま以下の全てのキャラクターは脇役です。全メンバーは、おひなさまのために、集められています。
こうして、整理してみると、案外、謎は簡単に解けそうです。
それでは、「おひなさまの謎」について、考察していきます。
「①なぜ結婚式の場面なのか?
おひなさま以外の人形はなんのためにいるのか?」
守護する対象の女の子の災厄を、おひなさまは、全て身代わりになって受けます。
身代わりで災いを引き受け続けるおひなさまに対して、感謝の気持ちを伝えたり、おひなさまの心をなぐさめたりするには、どうしたら良いでしょう。
最高のオシャレをして、素敵な相手を用意して、ご馳走をたべ、音楽を奏で、盛大なパーティーを開催する。
それが「ひな祭り」の本当の意味だと、私は考えています。
普段から、おひなさまは、自分が不幸を受けることにより、守護対象の女の子を守り続けています。
女の子の家族は、おひなさまを少しでも慰めるために、1年に一度、宴会を模して、家の中に飾り、感謝の気持ちを表す。
それがひな祭りの本当の意味だと思います。
「②なぜ守護する対象が女の子だけなのか。
なぜ男の子を守護しないのか。」
おひなさまが守るのは、子どものいない女性だけです。
言いかえれば、これから子どもを出産する可能性のある女の子限定の身代わりです。
大昔において、若い女性の最大の命の危険をともなう場面、なおかつおまじないに頼るしかない場面とは、なんだったのでしょう。
当然、出産しか考えられません。
出産時に起こる不幸を身代わりで受けるのが、おひなさまの本当の役目だと考えられます。
おひなさまには、子どもがいません。それは、おひなさまが出産時のトラブルの身代わりをするための存在だからでしょう。
【③ひな祭りはいつから始まったのか。】
縄文時代の土偶は、全て
「女性の像」
「妊娠している姿」
「必ずわざと壊されている」
「赤い色を塗っていた」
ことがわかっています。
ここまで推理してくれば、
ほとんど答えは出ています。
土偶は、妊婦の出産を祈り、身代わりになるための人形だったと予想されます。
土偶は、おそらく、女の子の誕生とともに作られて、年に一度、飾られていたのでしょう。
最高のオシャレをさせるために、貴重な赤い顔料で塗られたものと想像されます。
そして、役目を終えた時、または役目を果たせなかった時に、壊されたのでしょう。
弥生時代に土偶が作られなくなったのは、稲作が伝わり、わら人形になったか、または紙の製法が伝わって、紙製品になったのでしょう。
そして、仏教の伝来時に、仏像の技法を利用して、精巧な人形が作られるようになったのではないかと私は予想しています。
現代に続く「ひな祭り」は、その起源が、縄文時代の「土偶」にある。
私はそう推理しました。
「ひな祭り」は、漢字では、
「ひな祀り」と表記しても良いのかも知れません。
土偶が縄文時代の当時の人たちに、何の名前で呼ばれていたかは、現在のところわかっていません。
しかし、以上の考察をふまえて、
「おひなさま」と呼ばれていたのだろうと、私は推理しています。
以上、ひな祭りの謎でした。