

2025.11.04

今回は「明石(あかし)」の語源です。
神戸市西区から明石市に流れている明石川の河口付近から西岸の林崎沖に、目印となる赤い石があるそうです。
この赤い色の石が、この付近の地名の由来だと言い伝えられており、漢字表記でも「明石」とされています。
しかし、現在では、林崎沖は完全に海になっています。
地名になるくらいだから、相当に大きくて立派で、日本中に二つとないような、印象的な赤い石だったと予想されます。
その石が、海底深くに今も横たわっているはずですが、問題は、いつの時代にその赤い石が、人の目に触れたのか、ということです。
瀬戸内海は、かつては湖だったことがわかっています。
いまから2万年前には、氷河期という大変に寒冷な気候の時代だったこともあり、今よりも海の水は凍りつき、陸地の面積はかなり広がっていたものと考えられています。
その、2万年前には、もしかしたら、林崎沖は陸地になっていて、赤い石も人が見ることができたのかも知れません。
実は、2万年前には、最古の原始人がすでに日本列島に定住していたことが判明しています。
現代にのこる「明石(あかし)」という地名は、まぎれもなく【日本語】を由来としたものです。
そこから推理すると、日本最古の原住民である原始日本人は、当時から日本語を話していたのかも知れません。