2024.08.02
映画やドラマ、マンガやアニメに登場する「おじいさん」や「おばあさん」は、必ずと言っていいほど【岡山弁(おかやまべん)】を使って話します。
自分のことを「わし」と言い、語尾に「じゃ」をつけます。
何故、お年寄りがしゃべる言葉には岡山弁がよく似合い、そして私たちは違和感を抱くことなく受け入れているのでしょうか。
日本各地で使われている日本語には、その地域によって特徴があり、「方言(ほうげん)」と呼ばれています。
その成り立ちには、諸説ありますが、もともとは、一つの場所で一緒に暮らしていた私たちのご先祖さまが、日本各地に広がって行く中で、言葉にも変化が起きていったと考えるのが、自然だと思います。
だとすれば、最も古い言葉を話す地域が、今も日本のどこかに存在している可能性があります。
旧石器時代の人類の日本到達から数えると、すでに4万年も経過しています。最も古い日本語を今に伝えるのが、どの地域なのかを特定することは不可能かも知れません。
しかし、私たちは、実は生まれてからずっと日本語に親しんでいます。ちょっとしたニュアンスやアクセントにも、敏感に変化を感じ取る感覚を誰もが持っています。
その私たちの感覚が、「岡山弁」を「おじいさん言葉」だと言うイメージを自然に受け入れています。
理屈など無く、誰もがただ「おじいさんが話すのがふさわしい」言葉だと感じ、そのイメージを無意識のうちに受け入れていると言うことが根拠ですが、もしかしたら、「岡山弁」は、日本語の起源であり、古い日本語の形を今に伝えているのかも知れません。