神戸市西区の医療法人 ありせファミリー歯科 院長ブログ
医療法人社団ありせファミリー歯科

2020.09.08

書評「アウシュヴィッツの図書係」

書評「アウシュヴィッツの図書係」

今回の記事は本の紹介です。
文学作品や物語、漫画やアニメ・ゲームのエンターテインメント作品の中には、いつも魅力的なヒーローやヒロインがいます。

全てのキャラクターの中で、自分の中の1番を選ぶとしたら、誰を選びますか?
当然、読者の皆様もすぐには決められないと思います。

今回、皆様にご紹介するのは、もしかしたら今まで出会った1番のヒロインになるかもしれない、「ディタ」という少女が活躍する物語「アウシュヴィッツの図書係」です。




人類史上、最も悲惨な出来事の一つとされる、第二次世界大戦下のユダヤ人収容施設をご存知でしょうか。
そこに収容されたユダヤ人たちの中に、ディタという少女がいました。
イメージとしては、スタジオジブリの映画の主人公のように、素朴でひたむきで前向きな性格の女の子です。




カバーの折り返しには、ディタの写真と、その紹介文が載っています。
それによると、ディタは実在の人物で、現在も存命で、大変健康に生活されているそうです。



作中で、ディタは決して命を落とすことがないという、
ネタバレ的な人物紹介ですが、このことにより、この物語が
悲しい結末を迎えるのではないことが初めから約束されています。

アウシュヴィッツ物と言われる文学作品はたくさんの名作が存在しますが、
その中でも、この「アウシュヴィッツの図書係」は、ほかの作品とは異なり、最終的にハッピーエンドで終わる物語です。


分厚い本ですが、中学生から大人まで幅広くおすすめしたい本です。

「アウシュヴィッツの図書係」

作者アントニオ・G・イトゥルペ
訳者 小原京子
2016年7月5日発行
集英社

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